
どうも、RACCOGARDENのグラです。
最近忙しくてブログお休みしてました。
アウトプットで来てなかった分、インプットはしてたんですけどね。
そんなこんなで相変わらずホラー映画をよく見るんですが、
特におすすめしたい作品があったので今回は紹介したいと思います。
それがジョーダン・ピール監督の『ゲット・アウト』です。
ジョーダン・ピール監督は、元はお笑い芸人でありながら、
最近は『ゲット・アウト』の他にも『アス』などホラー映画を
作っている人気な監督です。
今回は、そんなジョーダン・ピール監督の
初作品でもある『ゲットアウト』について語っていきたいと思います。
『ゲット・アウト』ってどんな映画?

ゲット・アウトは、2017年に公開したホラー映画です。
ホラー映画とジャンル分けされていますが、
幽霊が出たりするわけでもなく
急に驚かせたりするシーンもあまりない、
ホラー苦手な方にも見やすい作品です。
あらすじとしては、黒人の青年クリスは、
白人の彼女の家に挨拶に行きます。
黒人と白人同士のカップルということで、
クリスは親によく思われないんじゃないかと気にしています。
しかし、彼女は全く気にしない素振りで
実家の豪邸を案内してくれます。
家に着くと、家族は温かく迎えてくれました。
しかし、その家は黒人の召使いなどを雇用している
ステレオタイプの白人家庭。
なんとなく、クリスはその黒人の召使たちに違和感を感じ始めます。
そして、数日その家で過ごす中でだんだんと
その家族の思惑に気づいていき、
陰謀に巻き込まれていくというストーリーです。
ネタバレなしでの『ゲット・アウト』の紹介

ここからは、『ゲット・アウト』についての魅力を語っていきますが、
まだ見ておらず、ネタバレしたくないという人もいることでしょう。
なので、まずはネタバレのない程度に
『ゲット・アウト』の魅力を語っていきたいと思います。
ネタバレしても良いよという人は、
最後までお付き合いください。
社会派問題を掘り下げた異色作

ゲット・アウトは直訳すれば『逃げろ』という意味です。
最初は何から逃げるのかわからず、どういう内容なのか
気になりながら物語は進んでいきます。
このゲット・アウトは、黒人の差別問題を取り扱った作品です。
僕は日本人なので、あまり黒人と白人の差別問題については
そこまで詳しくありません。
ですが、なんとなく白人が上に立ち、それによって
問題になっている事件などは知っていました。
実際白人警察官が黒人の男性を逮捕する際に
暴行を加えて死亡させた事件なども
有名なので、なんとなく未だに差別があるというのは
理解している人も多いでしょう。
そういった白人、黒人問題を深く知ることで
この作品はより楽しめます。
もちろん何も知らずに見ても雰囲気でわかりますし、
楽しめる作品です。
すっきりと見やすく、どこか奇妙な作品

ゲット・アウトはもう一度見直すと新たな発見がある
珍しい作品ともいえるでしょう。
1回目は奇妙なリアクションや言動に
クエスチョンマークが浮かび、
二回目を見ることでこういう思惑だったのかだったり、
言葉の意味や行動の意味が分かる二度楽しめる作品です。
鍋を食べた後におじやにもできる的な感じでしょうか。
ホラー作品でありながらもグロ描写もほぼなく
映像的には明るく途中から急展開していく感じがとてもいいです。
時間も90分程度というのも飽きずに見れる
ちょうどいい長さという感じです。
ホラー映画の醍醐味ってあり得ない話だけど、
もしかしたらあるかもっていう親近感や
リアルさが重要だと僕は思っています。
その点で、ゲット・アウトは絶妙に
あり得ないものとあり得そうというバランスが
出来上がっていて社会派ホラーという印象を受けました。
シナリオライター目線の『ゲットアウト』

ここまでは、ネタバレなしでの『ゲットアウト』について
紹介してきました。
ここからは、ネタバレも含めて紹介していきたいと思います。
ここからは、後半の内容もがっつり触れて紹介していくので、
まだ見ていなかったり、先を知りたくない人は他の記事を
読んでみてください。
ホラーとコメディは紙一重

ホラー映画とコメディー映画というのは、
全く違うように見えて実は、
かなり似ている作りというのをご存じでしょうか。
簡単に言ってしまえばですが、
ホラーとコメディーはツッコミがあるかないかだけです。
だからこそ、ジョーダン・ピール監督は、
この作品が撮れたのかもしれません。
ホラーもコメディーも緊張を上手く使えるかどうかが
面白さに直結します。
何かが起きると思わせて起きない。
そして安心したところで出る!みたいな演出は
ホラー映画でもよくある手法ですよね。
コメディーの場合は『どこから出たんだよ』とかツッコミが入る事で
それが笑いに変わります。
実際、『呪怨』なんかのジャパニーズホラーでも
撮影現場は大爆笑の連続らしいです。
よく考えたら、呪怨に出る子供も
なんで顔白くてパンイチなんだって話ですしね。
ゲット・アウトと全く関係ない話になってきましたが、
ホラー映画の面白さはツッコミポイントを探すところもあります。
ゲット・アウトに関してはかなり完成度が高く、
とんでも展開はないですが
それでも楽しめる作品といえるでしょう。
物語にちりばめられたメタファーが深い

ゲット・アウトにはいくつかの特徴的な
アイテムがちりばめられています。
その中でも特に特徴的なのが鹿です。
作中では、序盤に鹿を車ではねるシーンが出てきます。
さらに、クリスが脱走しようとして父親を殺すときに
鹿のはく製の角の部分で刺し殺します。
このようにゲット・アウトでは、
鹿はかなり重要なアイテムとして使われていますが、
これは何を意味するのでしょうか。
序盤ではねる鹿はブラックバックという種類の雌だそうです。
そのブラックバックは、粗暴さで
白人の女性を襲う(といった偏見に基づいた)
黒人男性に対するスラングだそうです。
さらに、鹿=”Deer”は「彼女を作ろうとして失敗する男」の
スラングであり、「鹿狩」=Deer Hunting、
つまり「文化として殺される対象」という意味合いも持つそうです。
映画の中には小物や持ち物、印象的なアイテムにはこういった
意味合いを持ったものが多く存在します。
監督はここまで考えているのかと思うと、
シナリオライターとしてはマジで尊敬に値すると思っています。
映画を見る時に小物にも注目してみると
今後より面白くなると思うので、おすすめです。
ホラーだけどただ怖いだけじゃない奥の深いホラー映画、ゲット・アウトがおすすめ
今回は、ジョーダン・ピール監督の『ゲット・アウト』の紹介をしました。
ジョーダン・ピール監督は、かなり伏線や
場面場面に物語のヒントやメッセージをちりばめている監督です。
なので、監督のコメントや副音声などもチェックしても面白いでしょう。
まだ僕は2作目の『アス』を見れてないですが、今から楽しみです。