2020年は、お笑い芸人の変革期

2020年は、近年で稀に見る大変革な時代と言えるでしょう。
コロナの影響で世界的に自粛を促されたり、
仕事の在り方を考えさせられたりしています。
多くの人が大きく変わり始めているのは、
肌で実感しているんじゃないでしょうか?
大変革なのは、世界だけでなくお笑いの世界も同じです。
2019年あたりからお笑い第7世代と呼ばれる
新しい世代がよくテレビに出るようになりました。
では、今お笑い業界に何が起きていて、今後どうなっていくのかの予想と
注目の芸人を紹介していきたいと思います。
今までの大御所はフェードアウト?

お笑い芸人の大御所と言えば、さんま、ビートたけし、
所ジョージ、ダウンタウンなどたくさんいます。
彼らは昭和時代から常に人気で、
ワンピースで言えば四皇のような存在。
しかし、今後ほとんどの大御所は消えていくか
徐々にテレビだけの人になり、
レギュラー番組も減っていくでしょう。
もちろん年齢によるところもあります。
しかし、一番大きい問題は時代の流れです。
長く売れている芸人は、少なからず無意識でも意識的にでも
マイナーチェンジを繰り返しています。
パソコンで言うアップデート的な感じでしょうか。
お笑いというのは、その時代の微妙な空気感だったり、
不満や関心を変化させることで笑いに生まれ変わります。
なので、時代に合わなくなると当然消えていきます。
わかりやすいのは、一発屋と呼ばれる一つのギャグだけで売れてしまった芸人です。
これは、時代が読めないうえに一つのネタで人気になってしまったがために
マイナーチェンジできなくなるからこそ起きる現象です。
このように、今まで長年生き残ってきた芸人も
時代の流れの速さについていけなくなることから、
どんどんと消えていく現象が起きるでしょう。
昔はスタンドプレー時代、今は協力プレー時代

昔は、テレビが一番のメディアでした。
皆が暇なときはテレビを見て、見ていないと時代遅れだったり、
周りの話についていけないような時代。
これは、つまりテレビに出演している人が時代を作っているとも言えますよね。
この時は芸人のスタンドプレーが、まかり通ります。
腕のある芸人が番組を持って、自分たちの個性で視聴者を引っ張っていく。
芸人の数も少なかったためカリスマ性のある芸人が何個も番組を持つイメージです。
さんま、ダウンタウン、ウッチャンナンチャン、
とんねるずなんかがまさしくそうでしょう。
その中でもさんまは、今後一気に衰退していく可能性が高い芸人です。
さんまは、完全なワンマンプレーで、自分で笑いを取りに行く司会者タイプです。
そうなるとどうなるのか。
全て自分で笑いを作ろうとしてサル山の大将状態になります。
そのうえ、キャリアがある分誰も逆らえずに指摘もできず、
ただただ暴走するだけ。
今、唯一おかまキャラのタレントにおかまとズケズケとツッコんで、
無理やりに笑いにしている芸人です。
年齢もありますが、かなり時代に取り残されてる感があります。
昔ならば、少数派を笑いものにしても特に問題がない時代でした。
多少語弊はありますが、マイノリティの声が届かなかったからです。
しかし、今はSNSが主流の時代。
個の意見やマイノリティの声も大切にしていく調和の方向に向かっています。
そうなると、さんまの独裁的な笑いは、
ただの時代遅れで生きた化石のようなものです。
今や鉄板となる自分で思っている笑いの方程式に
他の出演者を巻き込んでいるだけです。
みんな引いているのにも気づかない哀れな老害になりつつあるので、
引退するかここ数年で徐々にレギュラー番組は減っていくでしょう。
テレビの時代は終了!!これからはそれぞれのチャンネルを持つ時代
テレビが全くなくなるということは、考えにくいでしょう。
しかし、確実にテレビはコンテンツとしては終わっています。
今は誰もが多くの情報にさらされています。
そのため、自分で取捨選択する時代になりました。
このことからも、お笑いでも一人一人が取捨選択して
個人チャンネルを見るような状態になります。
というか、もうなってきているといっていいでしょう。
2020年に入り、どんどんと芸人がユーチューブでも活動するようになりました。
これにより個人で番組を持てるような状態になっています。
テレビは、顔を売るための手段で、やりたいことはユーチューブでやる。
これが今後のお笑いの形になっていくでしょう。
お笑いは、さらに細分化されて専門的になり、
コントや漫才をやる場は、劇場とネットの中になっていきます。
そうなると一人のカリスマ性より、協調性の方が重要視されてきて
人柄や横にも縦にもつながりのある芸人が強くなってきます。
今後は、断トツで引っ張っていくような四皇のような存在が現れず、
争わないで協力していくスタイルに変わっていくのは、
間違いないのではないでしょうか。
これから笑いを作る芸人
ここまで個人的なこれからのお笑いの形を予想してきました。
では、今後の時代を変えていくお笑い芸人は、誰なのでしょうか。
面白い芸人はたくさんいますが、その中でも特に注目の5組を紹介していきます。
霜降り明星
まず一番今後時代の中心になりえるのが、霜降り明星です。
霜降り明星と言えばM1でも優勝して、ツッコミの粗品は
ピン芸人の大会R1でも優勝している実力の認められたコンビです。
独特なツッコミの言い回しと切れのある動きをするボケのせいやの漫才は、
完成度が高く多くの人に受けやすいです。
一見霜降り明星は、ツッコミの粗品が優秀なだけだと思われがちですが、
実はせいやのポテンシャルも高く、ネタもフリートークもそつなくこなせる
オールマイティさが売りです。
ハナコ
ハナコは、コントの王者を決めるキングオブコントでも
優勝したことのあるトリオです。
岡部というボケ担当が顔となっている岡部一強のトリオの様にも見えますが、
コントの完成度がめちゃくちゃ高くてどれも面白いです。
個人的にコントと言えば東京03がトップのような感じですが、
東京03にも劣らない面白さがあります。
3時のヒロイン
3時のヒロインは、女性芸人のトップを決める
『女芸人No.1決定戦 THE W』で優勝した女性のトリオです。
音楽をうまく使ったコントが得意であり、
キャラの強いゆめっちとかなでの動きのあるボケが魅力です。
また、ツッコミの福田の言葉選びもよく、
ネタは福田が作っているということもあり、
バランス力に長けたトリオと言えます。
女性芸人の中で女性受けだけを狙わず、
男性にもウケる完成度の高いネタをやっているのも人気になる秘訣でしょう。
変に女性としての品を落とさずに笑いを作れるトリオなため、
今後活躍の可能性は高いです。
EXIT
チャラ男漫才で有名なコンビです。
見た目の良さもあり、女性受けが抜群のコンビながらもネタは、
しっかりと考え込まれた正統派よりの漫才です。
チャラさだけに注目されていますが、
実際は真面目な部分もあることとネタの構成がきっちりしているので実力は確かです。
ただこのまま女性受けだけ狙って時代が過ぎてしまうと、
一発屋になりえるので方向転換も必要かと思える不安も持っているコンビ。
芸人は、ファンの女子だけを相手にした時点で基本終わりだすので、
そこだけ注意が必要だと思っています。
四千頭身
最後に紹介するのが、こちらもトリオの芸人で四千頭身です。
ゆるいツッコミをする後藤と比較的テンションの高いボケの都築、
完全に置物の石橋の3人でやっています。
四千頭身は、3人目の扱いがうまく、石橋を置物状態にすることで
絶妙なポイントで笑いを生んでいます。
ネタの構成もしっかりしていることと、他にない脱力系な漫才が人気です。
華がないのが問題点ではありますが、トップを走るわけでもなく
ぬるぬると人気を上げて生き残っていくでしょう。
時代は個の時代!!だからこそ協力が必須

今回は、これからのお笑い業界について考察していきました。
2020年に入り、時代は大きく動き始めています。
その中で年々、個の時代になってきています。
今や大企業もつぶれる可能性のある一人のカリスマだけでは
やっていけないような流れになりました。
これは仕事でもなんでもそうだと思います。
その中で協調性や個性を生かした少人数の
プロフェッショナルなチームが生き残っていくことでしょう。
芸人に限らずこれからは、個の力を信じて協力プレーを目指してみてはどうでしょうか?